2003/10/6(Mon)〜10/11(Sat)
九州ツーリング

10/8 その2 阿蘇〜佐多〜八代

取りあえずSDカードを探せっ


 さてかっきーと別れ、取りあえず熊本市を目指す。とりあえずカメラのSDカードが一杯になったのでこれからの旅の記録用にSDカードを探す。幸いR57沿いには家電屋さんやディスカウントが並ぶ。オイラは「ディスカウント」の文字に弱い。結局スーパーキッドと言うチェーン店っぽいディスカウントへ向かった。店内は買い物客でごった返し、初めてのお店でどこに何があるかさっぱり解らない。しばらく店内を歩き回り、やっとの事でデジカメ関係のショーケースを発見した。あるある。某二流メーカーものが64メガで3980円有名メーカーものが4200円。迷わず二流メーカーを選んだ。店員さんを呼び、鍵を開けてもらうとラストの1個だった。うんうん、ラッキー!レジでお金を払い早速カメラに挿入!スイッチオン!ピッという音とともに表示が「ディスクがロックされています」あぁロックかかってる…取り出しチェック!でもロックされてない。ちなみにロックして挿入やっぱり「ディスクがロックされています」。何回やっても駄目だった。結局また店に逆戻り。レジで話すと副店長が出てきた。症状を話しやってみると同じ結果。結局もう一方の一流メーカーの商品をパッケージから出し、と言っても包装をばりばり破り、つまり、コレも駄目だったらオイラのカメラが悪い可能性があり、ソレは商品にイチャモンを付けている外国人のように思われ…もっともオイラは三河人、ある意味標準語なので、副店長から見ればれっきとした外人、しかもロン毛、髭…うわぁ何とかしてくれ!頼む!きちんと動いてくれ!そんなことを思いながら副店長はSDカードを渡す。そして祈る気持ちでカメラに挿入。電源オン!…ピッと言う音と共にカメラモード全開!よかったぁ。コレで某2流メーカーの製品が悪いことが判明した。差額が出たので差額を払うと申し出たが、結局、副店長は「差額は良いです」と言ってくれた。ちょっとトクした気分だったが、不良のSDカードの発覚があったのでまあ、良しか…

熊本から一気に鹿児島へ

 思わぬ所で時間を食ってしまった。オイラはそのまま取りあえず南に、何とか桜島まで行こうと心に決め熊本から高速に乗った。すでに午後3時だった。熊本から桜島までざっと180km。90km/hで走って2時間、そう思ったら少しペースを上げたくなった。途中給油もしなくては…制限速度プラスあわわで巡航。何とか溝辺鹿児島空港ICまでたどり着いた。ここからR504を南下、R233へ出てR10へ。国分でR220へ入る。桜島がだんだん近くに見えてくる。ここからはひたすらR220を南下だ。夕日に沈む、いや、夕日をバックに壮大な桜島が楽しめる。オイラは取りあえず桜島と大隅半島の接地点まで行こうと思った。ソレと同時にんん?このペースなら佐多まで行けそうかも…とも思った。実際、給油の際にスタンドの人に聞いてみた。「佐多岬までどれくらい掛かりますか?」「だいたいバイクだと2時間くらいかなあ」そうか、あと、二時間。今からなら8時には付ける。二時間って言えば自宅から知多半島の先くらいまでだ。何だ、チョロい!チョロい!そう思うと元気が出た。夢の佐多岬、でも佐多はそんなに甘くは無かった。

迷った!でもおじさんに助けられた…

 地図もまともに見ずにR220を南下していた。と言うより暗くて地図は見えない(爆)しかも風が出始め、パラパラと雨が降ってきた。気づくと市街地に来ていた。標識を見ると右K68根占方面、直進R220串間方面…んんっ?地理感のないオイラにも何か違う事は想像付いた。しかも雨、風、そして夜。なんだか一気に辛くなり、コンビニに逃げ込んだ。雨は次第に強くなってきた。地図を広げ唖然としていた。時刻は6時30分をまわり、道は家へ帰る車で混雑している。あぁあの車に乗ってる人は今から自分の家に帰るのかなあ?友達と飲みに行くため待ち合わせ場所に向かってるのかなあ?何だかそんな事を考えていたら急に人恋しくなってきた。戻ろかなあ…どうしよう。佐多まで多分あと1時間30分くらいは掛かるだろう。それからまた来た道を帰ってきて…って考えたらもう限界だった。と、その時!後ろから誰かが声を掛けてきた。「三河ですか…いやぁ私の弟がトヨタに勤めに行ってましてねえ」声の主は50を過ぎた位のおじさんだった。ありきたりの会話が進んで、おじさんが切り返した。「どこまで行くんですか?」標準語ではなかった。「どこまでいくたい?」か「どこまでいきょる?」みたいな感じだったかな?オイラはつい「佐多まで行こうと思って…」と言ってしまった。言ってしまった…とは後悔の言い回しだがまさにその通りだった。「じゃ解るトコまで車で先導してあげるからついてこい」もちろん標準語ではないが、そう言った。一応断った。でも鹿児島人のおじさんはガンとして譲らず、結局ついていくことに成った。バイクに乗り、おじさんの安全運転の軽四に付いていった。15分ほど走るとおじさんが路肩に寄った。この先の信号を左折すればR269へ出られる…との事だった。お礼を言い残し、オイラはまたバイクに乗った。まあ、神様が佐多まで行け!と言ってくれてるんだ。おじさんがいなけりゃ、引き返してたよ〜。またまた孤独な旅が始まった。

いよいよ佐多岬へ

 30分も走ると根占に付いた。根占は「ねっぴー」という恐竜君がマスコットの漁師町だ。コレを越えれば佐多だ。あと一息!そう思うとアクセルに力が入った。海岸線沿いをひた走り小さな岬を過ぎると道は山の中へと入っていった。国道と別れを告げ、寂しさ溢れる県道に入っていった。佐多の最後の町まで来てオイラは楽しさからだんだん恐怖に変わっていった。心の中では「佐多まで一応来たんだし、もう良いよ。どっちみち佐多の先っぽの有料道路は6時で閉門だし、岬の灯台までは行けないんだから、仕方ない…」そう思っていた。でも、あと少し、あと少し走れば一応、岬の先まで行ける。暗い街灯で地図を照らしあと何キロくらいか調べた。あと7〜8キロ位だ。なーんだあと少し走れば到着じゃん。15分も走れば着くや…そう自分に言い聞かせた。そして真っ暗な岬に向かう県道をひた走った。怖かった。ここで転んだら、バイクが故障したら…さっき車とすれ違ってから何分経つかなあ?あれっ道は?ヘッドライトだけが頼り。上りも下りも解らない、暗闇と岬特有の巻き込む風、霧のような雨、ひょっとしたら波がココまで来てるのかなあ?海の近くなのかどうかも解らない…そして、やっとの思いで佐多岬の近くまで到着した。風と暗闇で怖い、岬って言うくらいだからそこそこ観光地チックかと思いき、思いの外、閑散としていた。オイラはバイクのエンジンも止めずに写真だけ撮って記念におしっこ(失礼)して来た道を戻った。今度は明るい内に来よう、絶対リベンジじゃ!

佐多の帰り、ささやかな夕食?

 来た道を折り返すってのは、何だかもったい気がする。だってそこを通って来たんだから…でも距離感のない旅先では何となく安心できる。あそこまで行けばコレがある。そう、疲れはピークを過ぎ、ハイに成っていた。昼間のバーベキューからすでに8時間が経っていた。お腹も空いてるはずだ。でも食欲がない。そんな頃海沿いにある「道の駅根占」に着いた。こうこうと明るく駐車場を照らす水銀灯、外にまで流れるBGM、まだオープンしてる売店。生きた心地がした。地獄に仏とはこの事だ。オイラは売店で非常食、そう、なんだか登山に来てるような気分だ。あの不安、でもその不安から解放されて手に取ったのは缶コーヒーと非常食の王様リッツ、だった(爆)

 箱に入った3袋のリッツの内1袋を食べて残りの2袋を非常食としてバックに忍ばせた。とは言ってもこれからは町に向かうから必要ないのだが…今考えれば食料の無い不安感みたいなのもあったのだろう…しばらく暖まって道の駅を後にした。

桜島周遊!

 さてR269〜R220を経てやっとの思いで桜島まで来た。ここでオイラ地図を確認。これから来た道を戻って高速に乗るか…何か良い方法は無いかなあ…するとあった!観光もできてさらに旅情たっぷりの計画だっ!そう、桜島から24時間で鹿児島にフェリーが出ているのを見つけたのです。ラッキー!取りあえず桜島に上陸した。昼間なら雄大な桜島を拝みながらのツーリングなのだろう、暗くて何も見えない、残念。やっぱツーリングは昼だねえ(爆)途中、ローソンで休憩、桜島のローソンは美観の問題からか、青じゃなく茶色に成ってました。ローソンで10秒チャージし、フェリーへと向かう。しばらく走って着いた!やっぱ明かりを見ると安心しますねえ。料金はバイクも込みで460円!安い!桜島〜鹿児島の通勤にも使ってるいわば島の人の足なんですねえ。フェリー出航までのしばらく間、後ろの車の方に声を掛けられ雑談。以前バイクに乗ってたそうで…いやあ、話、盛り上がりました。旅ってこういった出会いが多いんで楽しいですね。2人でのツーリングだとなかなか声も掛けられないんですが、ソロになると途端にみんな話しかけてくる。楽しいな〜そして、しばらくして出航!さようなら桜島!行くぜっ!鹿児島!待ってろよぉ〜

鹿児島でラーメン屋を探すが…

 15分の船旅も終わり、鹿児島上陸!まずはスタンドへ。高速までの簡単な道を聞き、ついでに繁華街の場所も聞く。そう、腹減ってきたのです。鹿児島と言えばラーメン!美味しいラーメン屋探して繁華街を右往左往です。ですがココは鹿児島の中心街、名古屋と違って駐車マナーは非常に良く、お巡りさんがしっかりあちこちに立ってます。結局繁華街のラーメンは諦め、インター方面に向かう、だが、なかなかラーメン屋が無い!結局あれよ…あれよ…と言う間に高速の入り口(悲)何となく名残惜しい気もしましたがまだまだ200kmは走らねば…しかも時間は0時近い。朝9時に走り出してからざっと15時間は走っている。先を急ごう…てな訳で鹿児島インターから一気に北上するのでした。

高速で一気に八代へ

 九州自動車道ですが、あまりの交通量の少なさに街灯もなく、ホント寂しい道なのです。しかも夜もどっぷり更け、気温は段々下がり、100キロ巡航がやっと。しかも体力は段々無くなってきて更に寂しさ満載!SAに寄っても止まってる車1台…とか。車を見つけてはその後ろを走り…トラックなんて最高の暖房器具です(爆)そして、ついに気合いも途切れて溝辺PAにエスケープ。案の定、車は数台、寂しい。お腹が急激に空いてきて思わず自販機のホットドッグを目指す。こう言うときのホットドッグとかハンバーガーってホント美味しいんですよねえ。野良猫の甘い鳴き声に応え、少し分けてあげる。うんうん、おまえらも寂しいんだよな。オイラのディナーに付き合ってくれてさんきゅ!

長い一日がやっと終わる〜道の駅で野宿

 ささやかなディナーの後、出発!朝一番の三角〜島原行きのフェリーに乗るため、なるべく北上しておきたい。時刻は2時を廻り究極の持久戦にもつれ込んだ。そして、やっとの思いで八代インターへ到着!ここから三角のフェリー乗り場までは50キロ弱。もう着いたも同然だ!とりあえず寝る場所を探しながらR3を北上。やっとの思いで道の駅へ到着。さて、果たして寝られる場所はあるか!?トイレの横の休憩所へ向かう。すると!あった!4畳半ほどの畳スペース。先客が1名居るがまだ余裕がある。リアボックスからシュラフとカメラの充電器を下ろし、タンクバックを枕に、やっと横になることができた。時刻は…見る間もなく爆睡。多分2時30分頃だと思うけど…

ツーリングデータ 本日の走行距離 700km、

経費 19790円
 
交通費(高速、有料道路代)
 
 2800円(熊本〜溝辺)2700円(鹿児島〜八代)560円(桜島フェリー)
 
ガソリン代 3368円(31.05リットル)
 
食費 3700円(BBQ)800円(リッツ他)200円(ホットドッグ)
 
酒代 0円(快挙だ!)
 
宿泊費 0円(野宿)
 
温泉 200円(下ん湯)
 
お土産 480円(缶コーヒー)
 
その他(コンビニなど)
  
203円(ローソン) 4179円(SDカード) 600円(岩下コレクション)


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